PIEDPIPER’S MESSAGEストーリープロトタイピングカンパニー
「深化(FUKAIKA)」について
深化 創業者 PIEDPIPERよりメッセージ

01.FUKAIKA’S
OVERVIEW
深化の概要と現状

FUKAIKA’S OVERVIEWINTRODUCTIONはじめに

2023年、THINKRが運営するクリエイティブスタジオ/レーベルKAMITSUBAKI STUDIOのプロデューサーPIEDPIPERが設立した「深化 (FUKAIKA)」は、Web2領域で培ったTHINKRのコンテンツ制作力を基盤に、Web3時代に特化した手法でKAMITSUBAKI STUDIOの「可能性の拡張」を目指す為の組織として発足しました。

それから2年以上を経てこれまで観測者の皆さんといくつかの共創を産み出し、メタバースの研究開発やそれと連動したバーチャルライブ制作、Web3連動型のアーティストプロデュースなど、複数のプロジェクトを推進してきました。いくつかのプロジェクトが成果を上げる中で、深化の事業方針は現在新たな段階へと進んでいます。

本ページでは、深化の設立から今後の展望まで、各プロジェクトの背景やストーリーと共にお伝えします。

FUKAIKA’S OVERVIEWOUR MISSION深化が描く世界

KAMITSUBAKI VERSE深化で構想したKAMITSUBAKI VERSE PROJECT

深化のメインプロジェクト「KAMITSUBAKI VERSE PROJECT」は、KAMITSUBAKI STUDIOのオリジナルIPプロジェクトに新たな共創体験を掛け合わせ、 “Web3エンターテインメント” の創出を目指す総合的なIPプロジェクトとして始動しました。その根幹となったのが「神椿市建設中。」というプロジェクトでした。

KAMITUBAKI CITY UNDER CONSTRUCTIONオリジナルIPプロジェクト「神椿市建設中。」

2019年、KAMITSUBAKI STUDIOはオリジナルIPプロジェクト「神椿市建設中。」をローンチしました。架空の都市「神椿市」を舞台としたオリジナルストーリーを軸に、ARGや複数のゲーム展開により今迄プロジェクトを拡大してきました。

2022年9月には、「神椿市」を基盤としたメタバースを共創することを目的とした分散型自立組織「KAMITSUBAKI DAO」を設立。
初回ファンディングで1,000人以上のサポーターが参加しました。この資金はメタバースの研究開発やSINKA LIVE SEREISの開発、NFTアイテム「KAMITSUBAKI Resident Genesis」の開発・配布に活用しました。

そして2023年の「KAMITSUBAKI VERSE PROJECT」立ち上げ以降は、Web3領域でのIP開発との融合を目指してきました。

FUKAIKA’S OVERVIEWPROJECT
OVERVIEW
KAMITSUBAKI VERSE
から生まれたもの

この「KAMITSUBAKI VERSE PROJECT」から生まれた作品や取り組みを、ここでご紹介します。

①KAMITSUBAKI Resident GenesisジェネレーティブNFTアートの発行と販売

KAMITSUBAKI Resident Genesisは「神椿市」の住民としてのアイデンティティを象徴するジェネレーティブNFTアートプロジェクトです。それぞれのアートは唯一無二のビジュアルと価値を持ち、「神椿市」における個人の証明や住民権として機能します。

KAMITSUBAKI Resident Genesisは単なるNFTアートに留まらず、ホルダーに様々なユーティリティやイベントを展開し、コミュニティ内の活発な交流を促進してきました。

②SINKA LIVE SERIES国内最高水準のXR LIVEで推進するIP×メタバース実験

2023年3月、KAMITSUBAKI STUDIOはバーチャルライブプロジェクト「SINKA LIVE SERIES」を始動。このプロジェクトはKAMITSUBAKI VERSE PROJECTの一環として、バーチャルライブを連続して開催することで「神椿市」の物語や世界観を構築していく、「神椿市」のメタバース化の実現に寄与することを目的としていました。

③SINKA ANIMATIONバーチャルライブと共通基盤を持った
TVアニメーションシリーズ開発

©KAMITSUBAKI STUDIO/SINKA ANIMATION PROJECT
©KAMITSUBAKI STUDIO

「SINKA ANIMATION PROJECT」は、「神椿市建設中。」の大きな目標の1つで、2025年のTVアニメ化決定まで辿り着くことのできた一大プロジェクトです。

このプロジェクトでは、「SINKA LIVE SERIES」で創り上げてきた3Dアセットを最大限に活用し、神椿市の独自の世界観を高品質かつ一貫性のある形で表現することを目指しています。
これまで私たちが培ってきた技術と表現を、TVアニメという形態で更に深化させる挑戦です。

さらにこのアニメには、バーチャルアーティストグループ「V.W.P」のメンバーが出演し「神椿市」を舞台にした壮大な物語を描いていきます。

TVアニメ『神椿市建設中。』では、「神椿市建設中。」から誕生した

「神椿市建設中。EMERGENCE」
「神椿市建設中。NARRATIVE」
「神椿市協奏中」
「神椿市建設中。REGENERATE」
「神椿市建設中。VIRTUAL REALITY」

を通じて紡いできた物語を原作として踏まえながらも「完全新作」として書き下ろすものになります。

「神椿市」の世界で繰り広げられる彼女たちの物語が、音楽と深く結びつき、リアルとバーチャルの境界を超える新しいエンターテインメント体験として皆さんの心に届くように全力を尽くしています。

④Web3 ARTISTS PROJECTGIRLS REVOLUTION PROJECT
Web3連動型アーティストプロジェクト
「少女革命計画」

2024年8月にスタートした、レーベルであると同時にアーティストプロジェクトでもある「少女革命計画」は、深化がWeb3技術で築き上げてきた概念を活用し、観測者の皆さんとアーティスト、音楽、そして物語が有機的に繋がる体験を提供することを目指していました。

この計画の核となるのが、バーチャルとリアルの境界を超えていくXtuberユニット「心世紀」と、バーチャルシンガーユニット「罪十罰」です。この2つのユニットを軸に、多様な才能を持ったアーティストやコンポーザーたちが集まり、それぞれの個性を存分に発揮しながら、音楽と物語が深く結びついた独自の世界観を創り上げていきます。

「少女革命計画」がお届けする新しいエンターテインメント体験は、リアルとデジタルが共存する次世代のエンターテインメントへと進化していく構想をしていました。

02.WE ARE AT
A
TURNING
POINT
方向転換について

WE ARE AT A TURNING POINTFUKAIKA
NEXT PHASE
Web3で得た発想を
次のステージへ活かし
方向転換

これまでWeb3を切り口に、新たな経済圏の実現を目指して挑戦を続けてきた深化ですが、今回大きな方向転換を決断しました。
その背景や新たなビジョンについて、詳しくご紹介します。

ここからは、こうした取り組みから得られた成果の整理と、今後の展開についてお伝えします。

①KAMITSUBAKI CITY PROJECTKAMITSUBAKI VERSEからKAMITSUBAKI CITY PROJECTへリニューアル

KAMITSUBAKI STUDIOのクリエイティビティとWeb3ならではの双方向的体験を掛け合わせることで生まれた「KAMITSUBAKI VERSE」は名称と方針、コンテンツ構成を刷新し、共創の精神の下で「神椿市」の物語を紡ぐ「KAMITSUBAKI CITY PROJECT」として次の図のように展開していきます。

リニューアルした「KAMITSUBAKI CITY PROJECT」では、Web3で培った経験を踏まえながら、Web2とWeb3の概念を分けずにゲーム、TVアニメ、小説など、すでに広がりを見せている「神椿市」の物語と世界観を更に多層的に展開していく為の<一つのメディアミックスプロジェクト>として、新たな道を切り拓いていきます。

また、Web3連動型アーティストプロジェクトとして誕生した「少女革命計画」は、今後はWeb3の文脈には拘らずに、V.W.Pと共に「KAMITSUBAKI CITY PROJECT」と連携しながら、アーティストとしての活動を加速していきます。
これからも変わらぬ応援を、どうぞよろしくお願いいたします。

②Discord COMMUNITY共創の場としてのDiscordコミュニティ

「神椿市建設中。公式サーバー」として開設された現「KAMITSUBAKI STUDIO公式Discordサーバー」と、分散型自立組織「KAMITSUBAKI DAO」を起源として開設された「KAMITSUBAKI VERSEサーバー」は、神椿という存在を真剣に想い、語り合う人々が集い、多様な視点や感性が交差する「共創の場」として日々進化を続けています。

リニューアルした「KAMITSUBAKI CITY PROJECT」では、この2つのDiscordサーバーとそこに息づいているボーダレスなコミュニティを中心に、これまでの「共創」の系譜をさらに発展させ、自由で創造的な活動を継続・支援していきます。

「KAMITSUBAKI CITY PROJECT」へのリニューアルに際して「KAMITSUBAKI VERSEサーバー」は、派生元である「KAMITSUBAKI DAO」のFiNANCiE上のトークンとしての取り組みを継続しつつ、「KAMITSUBAKI CO-CREATIONサーバー」と名を改め、「KAMITSUBAKI CITY PROJECT」の拡張に伴って変化する可能性を秘めた「共創の場」として存続していきます。

③KAMITSUBAKI Resident GenesisジェネレーティブNFTアートの継続

ジェネレーティブNFTアート「KAMITSUBAKI Resident Genesis」は、「神椿市」における個人の証明や住民権を示す、唯一無二のビジュアルと意味を持つアートであり、その価値は今後も変わることなく、保有者の権利として守られ続けます。

Discordコミュニティは誰もが神椿市の世界観に触れ、対話を始める“入口”です。そして、KAMITSUBAKI Resident Genesisはその先にある、物語と都市を共に形づくっていく存在としての象徴です。

現在、住民権を象徴する唯一無二のアートとして機能していますが、今後、「神椿市」の物語がアニメやゲーム、小説などを通じて多層的に広がっていくことで、このアートが持つ意味や価値もまた進化していく可能性を秘めています。

④SINKA LIVE / SINKA ANIMATION今後もライブやアニメを通して神椿市を創造していく

今回様々な試行錯誤をしてきましたが一番意味のあったことはSINKA LIVEとそこから派生したアニメーション作品だと思います。

メタバースのR&D的プロジェクトであるSINKA LIVEから始まり、そこからSINKA ANIMATION PROJECTが生まれ、TVアニメ化されることにより、「神椿市」の姿が徐々に具現化されています。勿論「神椿市」の全てが明らかになったとは言えません。

SINKA LIVEは今後も長く継続し、「神椿市」の世界観はさらに広がりを見せていくでしょう。私たちは、「神椿市」という世界を、ライブ、アニメ、ゲームといった様々な形で引き続き創り上げていきます。

⑤METAVERSE R&Dメタバース構想の方向転換と研究開発

(1)METAVERSE LIVE IN VRCHATVRCHATでの先鋭的ライブの実験

今回の発表で一番大きな方向転換となっているのがメタバースについてです。

私たちのメタバース的空間表現の実験は、現時点ではゼロからのメタバースを実現するには至っていません。
ただ実験の一つとして、2024年5月18日に、KAMITSUBAKI STUDIO所属のバーチャルシンガーCIELによる初の単独公演「CIEL 1st VIRTUAL LIVE 空想劇 -神椿市伍番街-」を開催しました。この公演はSINKA LIVEの別の側面「SINKA LIVE SERIES ANOTHER STORY」という位置付けで開発しました。

この公演は、VRChatという既存のメタバースプラットフォームを活用したもので、メタバース上で繰り広げられる本ライブは
バーチャル業界内外のクリエイターや観測者の皆さまから大きな反響を得ることができました。

今後は「独自でのメタバースの実現」ではなくVR CHATなどの既存プラットフォームを活用した神椿市への挑戦を主軸としていきたいと考えています。
映像制作会社のイアリンジャパンと共に制作したこのライブを今後もシリーズ化し、VRChatを活用した新たなメタバース上でのライブ表現の実験を時間をかけて継続していく予定です。

(2)KAMITUBAKI CITY UNDER CONSTRUCTION VIRTUAL REALITY神椿市建設中。バーチャルリアリティをGugenkaと共に開発中

またメタバースへのアプローチから派生して生まれたとも言えるのがVRゲームへの挑戦です。

THINKRとXRクリエイティブスタジオであるGugenkaが共同制作する、VRのアドベンチャーゲーム『神椿市建設中。VIRTUAL REALITY』を現在鋭意開発中ですがこのプロジェクトは、THINKRが初めて手掛ける本格的なVRベースのゲームという点でも、私たちにとっては非常に大きな挑戦です。

VRゲーム開発には数多くの可能性が秘められており、このゲームから派生して、ARやMR、体験型エンターテインメントへの転用など、メタバースから着想を得た体験の活用も今後視野に入れています。
こうしたメタバースへ挑戦から結果的に派生した作品創りにより、観測者の皆さんに、更なる新しい体験を楽しんでいただける機会が広がると考えています。

03.STORY PROTOTYPING深化する物語は続く

私たちの作品創りを追い続け、支えてくださっている観測者の皆さま、本当にありがとうございます。

Web3に特化した「深化」の方向転換には多少の痛みも伴いましたが、ここまでの事を振り返れば、私たちが得たものは大きなものでした。

この実験的挑戦を通じ、何よりも観測者の皆様の存在が私たちの活動の中心にあることを、改めて大切に感じる機会となりました。

ただし挑戦してきたことの全てを成功させる事は未だ出来ていません。

この事実を謙虚に受け止めることも今は必要であり、この経験を次のものづくりに活かしていくことを重要視していきたいと考えています。
また数年を経てWeb2とWeb3を行き来しながら試行錯誤してきた結果、やや複雑になってしまった「神椿市」の文脈をもう一度シンプル化しようと考えて「KAMITSUBAKI CITY PROJECT」へリニューアルをする決断をしました。

これまでの過程で生み出された貴重な経験や作品はTHINKRに引き継ぎプロジェクトをシンプルに一本化し、また深化自体もWeb3に特化した組織形態から「PIEDPIPER個人の創作拠点」としてストーリーやオリジナルIPのプランニングを引き続き担う形で、チームを縮小して存続していきます。

私たちのプロトタイピングは続きます。

そしてこれからも、皆さまに新しい価値と感動を届け続けるために、挑戦を続けていきます。

変わらぬご声援をどうぞよろしくお願いいたします。


深化ファウンダー
KAMITSUBAKI STUDIO統括プロデューサー
PIEDPIPER